野村大蔵さんを悼む

 先だって8月末の新聞の死亡広告で、野村大藏さんの名前を見付けたときは、我が目を疑っ
た。
半年前に、お元気な姿に接したばかりであったからである。周知のとおり野村さんば当電友
会の前々会長として平成8年までの4年間、そして会長辞任後も顧問として長年にわたり会の
運営と発展に尽力されて来た。
 私事であるが、役員在任中はいろいろとご指導ご鞭捷を賜わったことを思い出す。
 野村さんは、戦前戦後を通じ、線路系の技術者として務められ、昭和56年に佐川電報電話
局長を最後に退職された。そして今日に至る迄その温厚篤実て、抱擁力豊かな人柄で、大勢
の人達に親しまれて来た。まだまだ長生きしてOB仲間達を温かく見守って欲しかったと思う
のは私一人ではあるまい。
 しかし、野村さんがさまざき病歴の持ち主で、大変な思いを抱きながら頑張って来られた
ことを私は知っている。この度、天国へ旅立たれたことは此の上もなく悲しい事実であるが、
これらの苦しみから解放され、安らかに眠られることを願い心からご冥福をお祈りして追悼
の辞としたい。