最近、要介護関連のワードとして「フレイル」という言葉が注目を集めています。
フレイルとは、虚弱という意味で、加齢に伴って身体機能が低下した状態を言います。
多くの高齢者が、健康状態からフレイルを経て寝たきりなどの要介護状態へと移行していくた
め、フレイルを早期に発見し、重症化を予防・改善することが、介護予防への最初で最大の一
歩となります。
フレイルには、身体的要因、精神的要因(うつ、認知症など)、社会的要因(孤独、閉じこもりな
ど)の3つの要因が挙げられますが、身体的要因として警戒されるのがサルコペニアです。
サルコペニアとは、筋肉量が減少し、全身の筋力低下および身体機能の低下が生じる状態
で、歩くスピードが遅くなった、杖や手すりが必要になった、関節への負担が増えた、転倒しやす
くなった、などの症状が現れます。
サルコペニアの進行によって、骨折や寝たきりへのリスクが高まり、フレイル状態がさらに進行
していきます。
そうして要介護状態へと移行する可能性が極めて高くなるのです。
要介護にならないためには、フレイルやサルコペニアの兆候を早期に発見して、速やかに改善
に向けて取り組む必要があります。
そのため、厚生労働省では、今年度から、フレイルの対策の強化として、健診時の問診票に
「後期高齢者の質問票」を導入しました。
当クリニックでも、フレイル・サルコペニア健診を始めています。
骨密度や体組成、筋力、歩行速度など8項目の検査をセットで実施し、総合的に診断すること
でフレイル・サルコペニアの早期発見を目指しています。
「6ヵ月間で2〜3kgの体重減少があった」「握力が低下した」「わけもなく疲れたような感じがす
る」「歩く速度が遅くなった」」「あまり運動していない」このような心当たりがある方は、もしかする
とフレイルの兆候かもしれません。
まずは当施設の新しいフレイル・サルコペニア健診(オプション健診)を受けてみませんか。
高松メディカルクリニック発行
「メディカル通信VOL23(2018.5)」より】
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