或る日急に「脈が速くなった気がして、胸がドキドキする」というような症状が起こることはありませんか?
まずそのような方には次の4点、
@脈のスピード
A脈の乱れ具合
B脈がおかしくなる頻度
C脈がおかしくなるとしんどいか
を問いかけるそうです。
「脈がおかしい」という訴えで来院した場合、皆さん不整脈を心配して相談したいと思っている方が多いみたいです。
ただ「不整脈」と言っても様々なものがあり、
@Aの質問で不整脈の種類を絞れるので、もし答えられたら診断に大いに役立ちます。
そこでこの質問に答えてもらうためにも、「脈がおかしい」と思ったら自身で脈を図ってほしいと言われています。
脈の測定方法は、左右どちらの手でも構いません。
図のように手のひらを上に向け親指側の手首のしわの下あたりをさわります。
「ドクドク」と脈が触れる場所が分かりましたら、そこを図のように3本の指で触れ15秒の間脈を数えます。
数を数えましたら、その数を4倍にして脈拍数/分として記録してください。
そして測定中に、
脈のリズムが一定なのか、
時々飛ぶようになるのか、
バラバラになっているのか
を一緒に観察して、これを診察時に言っていただくと診断に非常に役立つそうです。
これらのことをお聞きした後は、実際に不整脈があるかどうかを評価することが重要となり、具体的には心電図をとります。
たまたま来院時に不整脈があったら、心電図をその場でとることで評価できますが、来院時には正常な脈である方がほとんどです。
そのため、ホルター心電図といって、24時間記録できる心電図を付けて評価することも多いです。
ですが、頻度が「毎日おこる」「1週間のうち4〜5日は出現する」というのであれば、24時間しか記録できないホルター心電図でも捕まえることができるかもしれませんが、頻度が低ければそれだけ捕まえるのが難しくなります。
そのことを踏まえた上で判断せねばならないので、
Bの質問をするそうです。
Cの質問は、治療の必要性や不整脈が捕まらなかった場合に、「また不整脈の頻度が増えたら来てください」でいいのか、しつこく検査をした方が良いのかを判断することとなります。
もし、「脈がおかしくなると動けなくなる」や「気が遠くなる感じがする」などのものがあれば、2週間記録できるホルター心電図や植え込み型心電計といって皮膚に植えこむことで3年間記録できるものもありますので、そういった機器を取り扱っている病院への紹介も行っていくそうです。
今回は、「脈がおかしい」といった場合は、一番に「自身で脈を測定すること」が大切だという事を教えていただきました。
参考文献 図南病院循環器内科
上田素子医師
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