体験記
三本 栄子(いの町)     
 NTT現役と電友会会員有志数人が三本健介(本名健助)さんの窯(高岡郡日高村)へ昨年末の寒い日にお邪魔しました。
三本健介さんは、工芸美術日工会四国会の会員で高知県展では、連続8回の入選をされた実力の持ち主です。
 その工房には、入選された素晴しいオブジェの数々と沢山の作品群が並べられています。
 「土捏ね10年」といわれているこの世界へ、突然飛び込んだ好奇心旺盛なる老若男女には、土を捏ねなくてもすぐ使える上等の土を用意してくださっていました。
 窯元の師匠の説明もそこそこに逸る気持で、自分の目指すイメージに向かって作業開始・・・
しかし、なかなか思いとは裏腹な形となり、何度もリセットを繰り返す。イメージとはかなり違う形が出来上がり、まあいいかと、手を打った作品達があちらこちらで揃いました。
完成作品の数々

 次工程が沢山あります。自然乾燥をさせ研磨(磨き)をかけ形を整える、そして素焼き、ゆうがけ(色づけ)、本焼き等、後の作業が大変なことです。
 その大変な作業を師匠に負んぶに抱っこ、お任せすることにして帰途につきました。

 世界に一つだけの「私の宝物」の完成を夢みながら、何と癒される一日であったことかと充実感でいっぱいでした。
 
 あの日から約1ケ月半位して、師匠より作品完成の報があり、全員心ときめかし「私の宝物」と対面することができました。
 師匠から、一つひとつの作品への寸評を頂き、感激しきりの様子でLた。
 始めての作品に、ヒビが入ったり、割れたりしないだろうか?と、とても気を使っていただいたとのこと、ご苦労をお掛けしましたことを誠に申しわけなく思っております。
 それぞれの宝物は、とても味わい深く、素敵な物ばかりでした。この作品を「肴」に反省会と称して飲んだその宵のお酒の美味しかったこと、この上なく幸せな夜でした。
 やみつきになる者も、でるかもしれません。その時は、再入門をさせていただきたいと思っております。