日時:令和5年12月6日 文化講演会
演題:NTTでの仕事とOriHimeとの出会いから現在の活動
新型コロナウイルス蔓延以来中止していた文化講演会が、4年ぶりに三翠園で開催されました。
当日は会員の方々に周知が行き届いていないことから参加者数が心配されましたが、予定していた60席が満杯となり大盛況の中で活気のある講演会となりました。
講師は、元NTT通信研究所の別役聡子さんで、まず職場で27年間「通信サービスの品質」について研究されたことを具体的に話していただき、同じNTTでも聞き慣れない言葉が出てきたりしましたが、FAXとかISDNなどの現役時代に扱ってきた話もあり、皆さん興味津々で聞き入っていました。
その職場の同期が退職する中、香南市で高齢のお父様が1人で農業を
していることが気になり、自分自身も同じタイミングで退職を決意して東京から通い農業を始め、その後香南市に移住後はこだわりの無農薬米を作り、こなつ(小夏)、文旦等の柑橘系の栽培も行っていることを話していただきました。
なお、大好きな小夏の木は3本しかなく、SNSの「こなつファーム」は本来「小夏」とすべきところを「こなつ」にしているそうで、ご自身の名前も「こなつさん」と呼んでほしいとのことでした。
次に「こなつさん」が特に力を入れている「分身ロボットOriHime」のお話でした。
丁度退職の年に聞いた吉藤オリィさんの講演がきっかけで出会ったOriHimeの「孤独を解消する」というキーワードに心を動かされ、株式会社オリィ研究所のパートスタッフとして農業の傍らに「分身ロボットOriHime」を広げる活動をされているとのことです。
「分身ロボットOriHime(オリヒメ)」にはどんなことができるか実例を交え話していただきました。
生活や仕事の環境、入院や身体障害などによる「移動の制約」を克服し、「その場にいる」ようなコミュニケーションを実現し、学校や会社、あるいは離れたところから「移動の制約がなければ行きたい場所」にOriHimeを置くことで、周囲を見回したり、聞こえてくる会話にリアクションをするなど、あたかも「その人がその場にいる」ようなコミュニケーションを可能にするロボットということです。
実際東京の日本橋にある「分身ロボットカフェ DAWN ver.β」の様子や、NTTの本社で働いているOriHimeとパイロットの様子を聞かせていただき、普段の生活で外出が困難な方が抱くことの多い孤独感が解消できる分身ロボットのすばらしさに感動しました。
講演内容のすべてはお伝えしきれませんが、「こなつさん」の活動内容は、SNS(Instagram、Facebook)等を参考にしてください。
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