何と23役職! 高知市長浜地域の核として大活躍

186号 森田康彦(高知市) 

 高知市の長浜地区で、地域社会に広く貢献されている森田康彦さんを訪ねた。 森田さんは、四国霊場三十三番札所雪践寺のすぐ近くにお住まいであり、ご自宅の事務所に案内されてまずびっくり。
 表彰状・感謝状がずらっと並び、大きなコピー機が座り、ワープロが机の上でご主人の用務を待っている。
 ともかく森田さんが地域で担当している仕事は、全部あわせると二十三役職種。その数もさることながら内容が広範囲でほとんど作業の中心部を担当しているのである。
その内容は次の通りです。
1.町内会・公民館等関係(6役職)
 例@築山公民館長
  A長浜地区町内会公民館連合会長
     B高知市公民館連絡協議会理事
     C高知市町内会連合会理事さん(高知市)
     D長浜地区まちづくり推進市民会議代表
     E長浜ふれあいセンター運営委員
2.長浜築山地区の防災会議等(3役職)
3.地域振興関係(3役職)
4.長宗我部顕彰関係(3役職)
5.寺社総代等(2役職)
6.警察等関係(2役職)
7.法人会関係(4役職)
いずれも、会長、事務局長、代表など各種行事の企画・連絡・実施を自ら行う立場の仕事をしており、ワープロ・コピi機の存在が良くわかりました。
森田さんが今一番力を入れているものは?とお聞きすると、@防災会議関係A長宗我部顕彰関係とのこと。
◎防災会議関係
森田さんの住所は、高知市の長浜の中でも築山という地区であるが、地域が広いので、3地
区に分けて防災会議を立ち上げたとのこと。森田さんは3地区連合の会長である。
勿論、防災会議は作るだけでなく、防火等の用具の購入・防災用具倉庫の設置や防災のための訓練なども必要である。
昭和の南海地震のときは、長浜地区はほとんど被害がなかったとのことだが、次に予想され
る南海または東南海地震はおそらく巨大なものだろうと予想されており、今年九月四日(日)
に実施した地域での津波避難訓練には、多くの地域の人が参加したとのことである。
◎長宗我部顕彰関係
戦国時代、土佐に生まれ四国を平定した長宗我部元親はブームになりつつあり、高知県など
も力をいれている。
 元親は岡豊城・大高坂城などに居を置いたが、晩年は浦戸城に住んだ。森田さんはこの長宗我部顕彰会の事務局長であり、連絡協議会の副会長でもある。毎年、長宗我部一党の慰霊祭を行っており、今年も11月の23日(水)に秦神社(雪践寺の横にある)で行われた。
 慰霊祭では奉納行事、神事、信親公墓・雪瞑寺参拝、直会、フリートークなどが実施されたが、森田さんは事務局長としてこの行事を企画・実施するとともに、奉納行事の能楽太鼓連調の一員として謡曲の地謡を担当され、多彩な能力の一端を披露されていた。
◎森田康彦さんのこと
 森田さんは、奥様とご子息との3人でお住まいである。昭和六年のお生まれであるが、拝見したところは全く若々しい。若いころには東京地方簡易保険局に勤めていたが、退職して高知へ。そして昭和35年にNTTへ入社、55年に退職されたそうです。
 ところで今年9月中旬に高知新聞に『土佐藩お抱えの能役者(ピストル手にパチリ)』という記事が掲載されていたのを見た方がいるだろうか。
 記事の写真の人は森田さんの曽祖父にあたる方で堀池良一(ほりけよしかず)さん。
 堀池家はお抱え能役者の家で九代にわたり、土佐藩の能の家元的地位にあったとのこと。
 森田さんも趣味として謡曲(観世流)を楽しんでおり『(謡曲の)血統的には、高知では一
番えらいがぜよ』と笑っておられた。
 将棋、囲碁、釣りなどの趣味もあるが、とにかくもろもろの役職で忙しくその暇がないということで現在は『高知能楽嘱子友の会」の皆さんと週に1回練習しているとのこと。
忙しくてたまらんとはいうもののその忙しさが活力源となって歳をとる暇がないのではないかとお見受けしました。
 ますますお元気で活躍されることをお祈りいたします。
                                        (レポート宮本潤一郎)

トピックス 186号掲載