ちょこり「羽尾」にきいや ゆっくりのんびり田舎はえいよ
198号 山岡和三さん(香南市) 
(取材 山崎禎子・高橋慶子) 

 今回は香南市夜須町ヤシィパーク内にある「やすらぎ市」 でお寿司の販売と夜須町羽尾の生家で田舎料理の店を開いている山岡和三さん(平成21年3月、NTT・四国 高知事業部を最後に退職)を紹介します。

 大変お天気のいい日、取材兼半分観光気分で山岡さんと待合せのヤシィパークへ出かけました。「やすらぎ市」 に山岡さんが手作りの竹筒に入れた茶巾寿司を陳列台に並べ終わるのを待って、羽尾にある山岡さんの生家に行くことになりましたが…羽尾は山越えで細き道を行くこと30分とか…不慣れな運転では無理かも…という不安は山岡さ
んの 「連れて行って連れて帰っちゃお」と一宇っ言葉で消え去り、山岡さんの車に乗Yノ羽尾まで行くことになりました。羽尾に着くまでの通すがら、なぜ料理を作るようになったのか…など聞きながらのドライブとなりました。
 平成18年に『寂しくなった山里羽尾地区を元気にしよう!田舎体験をして良いところを知ってもらい、元気に復活させよう!』と立ち上がった有志たちが集まった。その仲間が「おまんも羽届出身じゃろう、手伝いや」 (現在山岡さんは上夜須に住んでいる) と言われたのが始まりだそうです。打合せや、行事があるたび、始めはみんな手弁当で近くの「大釜荘」の一角を借りて食事をしていましたが、営業中の店でいつもワイワイガヤガヤと意見を交わしたりするのも迷惑だろうということで、近くにある山岡さんの生家で食事をするようになったそうです。
 ところが、お酒好きの人が時々飲むようになるとおかずが足らんと言い始め、山岡さんは家にある材料で炊き込みご飯や、ちょっとしたおかずを作るようになり、みんなが「うまいうまい」と食べてくれた。
 また、羽尾の山菜を使った料理を食べたいという人も出始めたそうで、すっかり料理人気取りになり、平成23年に「食品衛生責任者」 の資格をとり、保健所の営業許可もおり田舎料理の店を始めたそうです。
 開店当時は放送局の取材もあったり、昨年は香南ケーブルテレビの取材も受けたそうです。
 毎年山菜が出始める頃は何粗かのお客様が来てくれ、普段行き来のない人たちと話が出来るのもうれしくて「田舎(羽尾)が少しでも賑わうのであれば、少しでも振貢献できているのかな」と笑顔で話してくれま した。
 なお、料理はなんぽ食べても、500円だそうです。「えらい安いねえ」と言うと「食材は、ぜんぶ田舎の野や山で採れるものを使うから材料費はただよ」と云う答えが返ってきました。
 また、羽尾には『羽尾わくワク村』と銘打って羽尾大釜荘を中心に長谷寺展望台、日高森、、大釜の滝と見どころもたくさんあるので、ぜひ皆さんで誘い合って釆てほしいと言っていました。あれこれと話を聞いているうちに、ヤシィパークより車で走ること約30分(途中15分ぐらいは車がすれ違いの出来ないぐらいの狭い山道)やっと羽尾の里に着きました。
 山岡さんの生家に着くと「ちょっくと待ちよ」と云うと先ほど「やすらぎ市」 で売っていたお寿司をまず出してくれ、次にコロッケが出て中身は筍と猪、筍の炊き込みご飯、猪鍋と、最後には可愛らしいデザートまで出てきて、私たちは取材もそこそこに。すっかり食べるのに夢中。 お腹パンパ、ン!満面の笑顔とぬくもりをお土産にヤシィパークまで送っていただきました。
 取材に行ったのやら、ご馳走になりにいったのやら分らない位のおもてなしを受けました。
 なお田舎料理店は毎日営業していないので、おいでになるときは前もって電話をしてくださいとのことです。
(連絡先)
 山岡さん携帯080−2995−5413。
(取材を終えて)
 現在、高知県は過疎というより限界集落の村々が沢山あります。村に元の賑わいを取り戻すには、どうすれば良いのかと村人総出で知恵を出し合っている地域もあると伺っています。
 山岡さんには、これからも「村おこし」 のため羽尾のために元気で頑張ってもらいたいと思うと共に、自分たちにも何かできないかと…問いかける一日となりまんた。
トピックス 198号掲載