趣味の果樹作りから、「目指せ!弥太郎商人塾」へ
211号 田村 博(佐川町) 
(取材 足達裕昭) 

 今回の頑張る仲間達は、佐川町で全国的にも珍しいブラックベリーや梨を栽培し販売している「ヒロの果樹園」の田村博さん(64)に登場していただきました。

 田村さんは昭和47年(土佐電報電話局機械課)入社し、主に設備(機械)部門で活躍され、平成26年3月、ネオメイト高知支店を最後に退職されました。(勤続41年9ヶ月)
 (田村氏 談)
  「会社を辞めたら何をしようか?」
 趣味で始めた梨とブラックベリーを作って見ようかと思っていたところ、ラジオの放送で産学官民連携センター主催「目指せ!弥太郎商人塾」の募集を知り、一つマーケッティングとマネージメントの勉強をしてみようと早速申込をしました。
 安易な考えで申込んだものの県下10組の受講者の中で1番最年長の私が農商工コースの講義を受けるようになってから、午前の授業が終われば午後は午前中に受けた講義内容を自分の立場に置き換えパワポで資料を作り発表の日々でした。
 これは中途半端の気持ちでは講義を受ける意味がないと思い61歳の誕生日をもって会社を退職。百姓を本格的にしてみようと、耕作放棄地を購入しブラックベリーを本格的に栽培し販売し始めました。
 しかし、ブラックベリーの知名度が低く、販売は低迷であった上に在庫が余り過ぎて皆さんに差し上げる羽目になりました。  このような現状を商人塾の仲間に相談したら「加工して販売したら」の声が上がり、加工など経験した事のない家内と二人が悩み抜いた後、ジャムや果実ソースを作る事にしました。
 経験者に作り方を教わり保健所や食品協会に出向き、百姓の合間に勉強をさせて頂きました。
 加工食品を本格的に作るとなれば、更にそれに見合った施設を作る必要が有る事から先祖が住んでいた住居を改造し設備投資を最小限に抑えて運営しています。
 食については「食の安全を一番」に、最新の注意を払って製造し、都内や高知市でジャムやフルーツソースを販売しています。
 又、仁淀川流域の商人塾仲間と自由ケ丘やスーパーマーケットでの店頭販売もする事があり、お客様との距離が随分近くになりました。
 大手系列の販売店から「卸して頂けないか」と声が掛かってきますが、大手さんの注文はロット数が多い事で私どもの所では賄えない事から断っています。
 ポチポチと小さく、ニッチの販売が出来たらよいと考えているからです。
 サラリーマン時代には関係なかった食品加工についても、県立大学で食品衛生関連の実習やHACCP講義を学び、昨年2月にHACCPのステージUを高知県より頂きました。
 2年前より高知大学物部キャンパスの土佐FBCで食品学や食品衛生学等を勉強し、百姓のかたわら週2回の講義に参加しています。
 クラス構成は約50名で年齢層は40歳代が主で私が上から2番の年よりです。佐川から高速を使って1時間足らずですが4時間の講義を受ける夕方からの授業は眠たくてたまりませんが、授業後に、たまに試験が有りコーヒーを飲みながら頑張っています。
 友人に、「そこまで何でやらなければならないか」と、よく聞かれ「よき友達を見つけ若い子に負けないように知識を求めているだけ」と応えていますが、本音は新商品の開発をするため講義を受け教授に知識やアドバイスを頂くためです。
 土佐FBCでは食プロを取るように勧められて今年3月にチャレンジする予定です。
 現在、コラボ商品を開発中で、何軒かのお菓子屋さんがチーズケーキやブッセ、焼き菓子などに挑戦中です。
 近々、高知家ビジネスコンテスト決勝大会でのプレゼンが予定されています。
 今後ブラックベリーの摘み取りも計画中ですが、年齢を重ねるごとに作業がきつくなり商品作りは困難になる事からOEMに任せようかと考えています。
 今は、「目指せ!弥太郎商人塾」「土佐FBC」で学んだ事に悔いのない行動をしようと考えているだけです。
 是非興味のある方は産学官民連携センター(ココプラ)か、高知大学土佐FBCに行って勉強してみませんか、いろんな仕事をしている方が来てますよ。
 (取材を終えて)
 頑張る仲間に登場する方たちはすごい人達ばかりで圧倒される。
 農業をしながら若い人達に交じって勉学に励む田村さんの向上心に感服し、「参りました」の心境です。
 NTT-OBのパワー全開で、今後益々のご活躍を祈ります。
 ※商品の詳細や販売しているお店は「ヒロの果樹園」又は「高知あきんどなび」で検索して下さい。
  美味しそうな商品(ブラックベリーのジャムやソース等)がいっぱいありますよ。
 ※紙面の都合もあり、FBCやHACCP等、横文字の意味もネットで検索?お願いします。
トピックス 211号掲載