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濱田 省三
(高知市)
第219掲載 |
「古希だそうです」
事務局の松丸さんから電話をいただき、始めて「こき」という事に
気づきました。
今は、もう「人生80年」以上の長寿が当たり前な程、長生きが普
通になっていますので、改めて古希と云われても正直、ピンと来ま
せんでした。
昔は、数えで70年生きるということが珍しくお祝いをしなければ
ならない位の出来事だったのでしょう。
私は、終戦後と云われる時代に殆ど未熟児のような状態で生まれた
ので、やはり70年も生きたということは私的には希なことで、よ
く生きてきたものだということになるかも知れません。
私、ふり出しは今治報話局料金課です。
今治は地元の方は「いまはる」と云います。
言葉遣いはのんびりした土地柄ではありますが、地理的にも高知市
と真反対で海が北の方向にあるし、生活感覚としてもこの地に馴染
むのには時間がかかりました。
仕事は電話の市外通話度数発信交換証の束を番案の交換手さんから
日々始業時に受取り、発信者毎に通話料を計算し、料金群毎に月末
のその合計額を「料金明細表」に貼付する事務作業でした。
それ以来、合計15回の転勤をし、あちこちの土地で生活をしてき
ましたが、最後は高知であがりになりました。
電電公社入社時の最初の仕事が情案関連、NTT退職前の最後の仕
事が高知104センタなので、入り口と出口は共に案内業務に関わ
る仕事だったという事はある意味、感無量です。
しかし、仕事を通してつくづく感じたことは「この人たち(女性)
は凄いなあ」という実感でした。
ふり出しの頃、まわりには、女学校出の仕事ができる怖いおねえ様
方が沢山いました。
その方たちに叱られながら仕事を覚えました。
また、最後の舞台の104センタでは、就職氷河期の暗い時代に就
職活動が成功せず、センタの「直臨雇」という不安定なポジション
で勤めている私の子ども世代の女性が沢山いました。
みんな優秀で、その年齢では本来なら、バリバリのキャリア女子で
活躍しているのが相応しいような見事な仕事振りの女性達でした。
このように様々な人達と一緒に仕事をし、その中で成長させて貰っ
たことは私にとっては大きな財産だと思っています。
一人の人の人生には、幾つかの幕があります。
そのそれぞれの舞台が順番に現れ、ひとつ幕が下り、また新しい幕
が上って下りる、これを繰り返しながら、フェイドアウトしてやが
てはこの世から去って行くという構図だと思います。
私にとっては多分、この古希から始まる舞台が最後になりますが、
生まれた田舎に戻り、住み慣れた古くなった家に頑固に住み続け、
気に入った事をしながら日々を過ごしています。
未だに恥ずべき文章を書き連ね自分のための物語を綴っています。
この営みが、今の、これからの私の人生、最終幕まで続く日常だと
思っています。
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大ア起美代
(高知市)
第219掲載 |
「元気じゃありません」
先日OBネットの勉強会に参加している時、電友会役員の足達さん
が、「大アさん、大アさん当たったで、当たったで」と言って入っ
て来た。
「何が当った。バチしか当った事ないけど」他の人も何、何、と喜
んでくれた。
ところが「お元気ですか」を書いてもらう人、つまり今年八〇才に
なる人にお願いしているとの事。
「私は78才、誕生日が来ても79才、80才にはならん」と反論
したが、「電友会は数えで言うき」だって。
赤岡電報電話局からの付き合い、仕方ないと引き受けた。
私は退職してからずっと木曜日のパソコン教室、火曜日のOBネッ
トの勉強会でお世話になっています。
先生も何人か変わりましたが、頑張って勉強しています。
解らない事だらけですが、一つでも出来る様になると、とても嬉し
いです。
先生に感謝、同僚に感謝、感謝感謝です。
「お元気ですか」「はい、お陰様で元気です」と言いたいところで
すが、自転車でブレイキーをきつくかけすぎて転倒。
やっと痛みがましになったのに又暮れの29日ブレイキー締めすぎ
で転倒。
病院は正月休み、手も上がらないので洋服を着るのが大変。
首、肩、腕、痛み止めもきかず、うずいてうずいて、夜も眠れず、
さんざんなお正月でした。
子供に「自転車止めたら、頭打ったら大変で」と言われました。
もうそろそろ限界かも、・・・
こんな私を人は「元気そうね」と言ってくれますが、口だけ達者で
身体はガタガタです。
お陰様で近くに子供がいるので、助けたり助けられたりしながら毎
日を忙しく暮らしています。
早私も主人も八十路・・・無理せず孫の成長を楽しみに頑張ってい
きます。
皆様もお体に気をつけて健康にお過ごし下さい。
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坂本 武彦
(高知市)
第219掲載 |
「傘寿」
職後健康目的に、果樹栽培を始め、はや二十数年がたちました。
晴耕雨読をお題目に十分楽しみ苦しみましたが、初期の目的を達成
し成果も子や孫に送り喜ばれています。
体力・気力の衰えはどうしようもなく、そろそろ終わりにしようか
思案中です。
惚け防止のためワンパターンの生活をもう二〜三年続けようかと思
っています。
朝九時三十分には行ってきます。
小屋の栽培管理暦にそって作業し、次の日の作業の心づもりをし
て、午後四時三十分には帰るようにしています。
雨の日はメガネが7個もありながら読書ではなく、うたたね夢時間
です。
農公、自動改式、地集、アナログからデジタル、Dex、光通信、パ
ケット通信と人生の半分を過ごす事が出来て感謝しています。
現役の皆様は通信の自由化後は大変なことだらけと思います。
又、報道では5G化、ハーウェイ、トランプさんが賑わっていま
す。
携帯、IP電話のピカピカを見ながら、発展を祈っています。
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沖本 恭一
(高知市)
第219掲載 |
「古 希」
4年前に完全退職となり、丁度孫が1才で子守を引き受けました。
現在上が幼稚園、下が1才で週に3日(上は午後半日)見ていま
す。
幼児の発達は目を見張るものがあり感心することばかりです。
「三つ子の魂百まで」といわれてますが、元気に育ってもらいたい
ものです。
退職後に実父が亡くなり、住まなくなっていた実家の後整理や少し
ばかりの固定資産税の妹支払い低減のために分割を実施しました。
部分的に相続放棄が出来ないために、見たことや聞いたことがない
原野や山林も有ったがこれらも受入れた。
今の法律では仕方ないかな!
更に2年後には義父が亡くなり、義兄が先に亡くなっているため
に、妻と甥姪との協議となるが、2年近くなる今でも進んでいませ
ん。
世の中で、遠くの親戚より近くの他人、と言われるけど気苦労の多
い終活の一面となりそうです。
実家については、少しの畑に果樹少しとブルーベリー(ラビットア
イ系・ハイブッシュ系)を20本位植えて、ようやく収穫できだし
ました。
かわいい花と、秋の紅葉は心を和ませてくれます。
しかし、品種により枯れたりします。
実家(四万十市)行きの楽しみはTEN(テー・イー・中村)という
グループに加入させてもらい、上手にならないゴルフを四万十川河
川敷や本コースでプレーしてます。
そのためにも体力・筋力維持のためサイクリングなど楽しんでいま
す。
やはり最後は気力かとも思います。
よろしくお願いします。
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鈴木 良幸
(千葉県)
第219掲載 |
「S60退職 私は今」
早いものでこちらに来て十年余になり、私はもうすぐ92才になり
ます。
健康には気をつけておりますが寄る年波にはかてず足が不自由にな
り外出できなくなって毎日テレビを楽しみにして家におります。
それでも老妻の手伝い等出来ることはしています。
娘達は近くに住んでおり孫娘は大学院を出て東京都庁に採用になり
その后、獣医の国家試験にもパスし、これは年老いた私に大きな喜
びと生きる力を与えてくれました。
現在囲碁、将棋、ゴルフ、野球をTVでたのしみながら何とか暮ら
しております。
皆さんもお元気で。
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