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第183号掲載      .

春愁
      安村 淑(高知市)

我が寝まる部屋に水仙香の高く
草枯に日の沈みゆく街の隅
日爛けて冬萌ありぬそこかしこ
咳ひとつ風邪の朝寝となりにけり
木瓜の刺長し朱の花白き花
猫柳ほろほろこぼれ手折りけり
ふらここの上がれば見ゆる遠の山
春眠やこの6畳が我が砦
春燈に脱ぎ散らしたる外出着かな
春愁の空に雲満つ乳色に
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